1978 年 20 巻 2 号 p. 398-405
Streptococcus mutansFIL 菌株のムコイド型親株とそれから由来する2つのコロニー形態変異菌株の各種糖添加液体培地での増殖様式につき, 濁度と生菌数計測により研究を行ったところムコイド型菌株と, ラフ型, 非ムコイド型の3つのコロニー形態変異菌株間には用いた生育実験条件において, 顕著な差が見られなかった。培地中の糖による効果については, シュクロースにおいて菌増殖のダブリング。タイムを早める作用が見られた。但し菌数計測の際の障害であるシュクロースーinducedの菌体凝集反応は, 低分子デキストラン (分子量1.04×104) を加えることにより阻止することができ, かつ再現性のある生育曲線が得られることを確かめた。