歯科基礎医学会雑誌
Print ISSN : 0385-0137
辺縁部歯周組織の障害による歯槽骨変化のラベリング法とマイクロラジオグラフィーによる研究
野上 勇
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1979 年 21 巻 4 号 p. 637-666

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抄録

辺縁性歯周炎による歯周組織, 特に歯槽骨変化の研究において, 従来, その観察範囲は歯槽頂に近い部分に限られていた。限局した歯牙の辺縁部歯周組織に加えられた障害による歯槽骨変化を, その周囲に止まらず, 広い範囲にわたって観察しようと試みた。
犬の下顎第3小臼歯歯頸部の歯周組織に実験的にさまざまな型の障害を起こさせ, その後の実験期間 (36-120日) を前半と後半に分け, 2色の硬組織ラベリング剤 (テトラサイクリンとカルセイン) を連続注射した。犬歯から第1大臼歯遠心側におよぶ大研磨片を作製し, 螢光顕微鏡法とマイクロラジオグラフィーによる所見を対照側のそれと比較観察した。
その結果, 障害を加えた部分に近い歯槽頂に現われる骨変化の他に, その部分を中心とした極めて広い範囲 (犬歯遠心側から第4小臼歯遠心側にまでおよぶ) の歯槽骨内で内部改造の著明な変調が現われることが観察された。

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