24 巻 (1982) 3 号 p. 652-660
単純ヘルペスウイルス1型, 2型の抗血清とウイルス増殖に使用した細胞の抗血清を用いて中和反応速度を測定し, エンベロープの抗原性について検討を行なった。
結果は次のようなものであった。
RK細胞で増殖させた1, 2型抗血清とGMK, RK細胞で増殖させた1, 2型ウイルスとの中和反応速度を測定した結果, GMK細胞で増殖したウイルスに対する中和速度がRK細胞で増殖したウイルスに対するよりも小さくなる。GMK細胞で増殖させたウイルスの抗血清を用いた場合, RK細胞で増殖させたウイルスの方が中和速度が小さくなる。
また, 抗GMK, 抗RK血清による中和反応速度では, GMK, RK細胞で増殖させたウイルス間における差は, まったくみられない。
以上のことから, ヘルペスウイルスのエンベロープは, 何らかの変化をした宿主細胞抗原を含んでいることが示唆された。