歯科基礎医学会雑誌
Print ISSN : 0385-0137
チューインガム咀嚼時の顔面温分布に関する研究
土屋 公行高田 健治保田 好隆作田 守森本 俊文
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1990 年 32 巻 2 号 p. 93-102

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抄録

一定の温度条件下で健康な成人男子6名にチューインガムを利き側で5分間咀嚼させ, 咀嚼時間と顔面温上昇を示した領域の面積との関係, 咀嚼終了後の顔面温分布の時間的変化等を調べた。顔面温分布の測定では, 各人毎に定めた中心温度よりも1.4℃ (2H) および2.1℃以上高い温度を示した領域 (3H) の広がりを咀嚼前後で比較した。その結果, チューインガムを咀嚼する前に比べて, 咀嚼後には中心温度より2H部では15.2%, 3H部では15.0%の面積の拡大があった。この顔面温上昇部の拡ろがりは特に咬筋相当部で著明であった。また, 分布面積の変化程度には個人差が認められた。すなわち, 咀嚼終了後直ちに高温を示した顔面温分布が減少する者と暫く面積変化が認められない者である。しかし, 単に顎開閉運動を行っただけでは顔面温分布にはほとんど変化がみられなかった。これらの結果より, 食物を咀嚼すると顔面温が上昇すること, またこの赤外線サーモグラフィー法は閉口筋の活動を間接的に測定するには有効であることが示された。

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