36 巻 (1994) 2 号 p. 153-169
BMPは強力な骨誘導活性を持つ, TGF-βスーパーファミリーに属するタンパク質である。著者はPCRによって得たマウスBMP-2をプローブとして用い, ヒト胎盤cDNAライブラリーからhBMP-4のほぼ全長と思われるcDNAをクローニングした。このcDNAは従来報告されていたものと一部その塩基配列を異にしていた。このcDNAをバキュロウイルスの一種であるAcNPVが有する強力なポリヘドリンプロモーターの下流に接続し, 真核細胞である昆虫細胞内で組み換え型hBMP-4を発現させることを試みた。大量に発現したhBMP-4はそのほとんどが細胞内に蓄積しており, 培養上清中への分泌はほとんどなく, 発現量は72時間後にピークに達した。ウェスタンブロッティングの結果では天然型のものと比べて異なる分子量の位置に泳動された。これらの結果から, hBMP-4の昆虫細胞内での翻訳後修飾については, 哺乳類の系と異なっている可能性が示唆された。