歯科基礎医学会雑誌
Print ISSN : 0385-0137
実験的外傷性咬合による顎関節の変化について
左右顎関節の比較
豊島 靖子飯塚 正會田 英紀向後 隆男大畑 昇
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2003 年 45 巻 6 号 p. 407-417

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抄録

一歯のみに外傷性咬合を引き起こしたときの顎関節の組織変化について明らかにすることを目的に, 次の実験を行った. 7週齢の雄性Wistar系ラットを用い, 上顎左側第一臼歯の咬合面にレジンを2mm築盛し, 外傷性咬合を付与した. レジンを築盛した群を実験群とし, 左側を処置側, 右側を無処置側とし, 無処置の群を対照群とした. 実験期間は外傷性咬合付与後3日から56日で, 通法に従い前頭断連続切片標本を作製し, 顎関節の変化について, 組織学的ならびに組織計量学的に比較検討した. 下顎頭では実験側, 無処置側ともに7日後に軟骨層で萎縮性の変化がみられたが, その後BrdU陽性細胞数の増加や軟骨層の肥厚がみられ, これらの値は対照群と比較して高値で, 14日目には最大値を示し, 28日後では対照群と同様の組織像を示した. 以上の所見より, 一歯のみの外傷性咬合の場合, 下顎頭の変化には両側で同様の組織学的変化が生じることが明らかになった.

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