歯科基礎医学会雑誌
Print ISSN : 0385-0137
Effects of Clenbuterol, a β2-adrenergic Agonist, on the Myofiber Diameter, Fiber Type, and Expressions of Insulin-like Growth Factors in the Adult Mouse Masseter Muscle
Noritaka WakanaSatonari AkutsuAkira Yamane
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2003 年 45 巻 6 号 p. 418-427

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抄録

6カ月齢マウス咬筋において, クレンブテロールがインスリン様増殖因子 (IGF), その受容体 (IGFR) および結合蛋白質 (IGFBP) の発現を変化させることにより, 筋線維直径および線維タイプの変化を引き起こす可能性を検証するため, 咬筋の線維直径を測定し, 線維タイプのマーカーであるミオシン重鎖, IGF, IGFRおよびIGFBP mRNAの発現を調べた. さらに, クレンブテロールによる咬筋の変化に, 筋衛星細胞が関与しているかどうかを明らかにするため, 衛星細胞のマーカーであるmyoD familyとmyocyte nuclear factorのmRNA発現およびproliferating cell nuclear antigen (PCNA) の免疫局在性を調べた. クレンブテロールは筋線維直径を26% (p<0.001), IGF-I mRNA発現量を219% (p<0.05) 増加させ, IGFBP3 mRNA発現量を21% (p<0.001) 減少させた. その他の遺伝子mRNA発現量およびPCNAの局在性に顕著な変化は観察されなかった. これらの結果からクレンブテロール投与はマウス咬筋線維を肥大させたが, 線維タイプは変化させなかつたことが示唆された. また筋線維の肥大にはIGF-I, IGFBP3が関与しているが, 衛星細胞は関与していないと推測された.

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© Japanese Association for Oral Biology
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