日本視能訓練士協会誌
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教育セミナー
4.麻痺性斜視の検査
間原 千草三村 治
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2011 年 40 巻 p. 25-34

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抄録

 麻痺性斜視とは眼球運動制限を伴った斜視で、水平斜視だけでなく上下斜視、回旋斜視なども含まれる。特に、上下斜視や回旋斜視では、患者の強い複視や眼精疲労のため日常生活に支障をきたしているにもかかわらず、一見斜視に見えないことや眼球運動制限が肉眼的に分かり難いことから、診断がつかず心因性や詐病として扱われているケースもある。
 このような患者を見逃すことなく、診断が行われるためには的確な検査が非常に重要である。
 本稿では、臨床的に頻度の高い外転神経麻痺と滑車神経麻痺に重点を置いて、視能訓練士が実際に行っている検査とその注意点、コツについて症例を呈示しながら述べたい。

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© 2011 日本視能訓練士協会
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