日本視能訓練士協会誌
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一般講演
眼底直視下微小視野計(MP-3)の異なる背景輝度を用いた計測結果の比較
柿沼 光希齋藤 章子森 隆史石龍 鉄樹
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45 巻 (2016) p. 199-204

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抄録

【目的】眼底直視下微小視野計MP-3(NIDEK社)は眼底観察下に網膜感度を測定する装置で、背景輝度を31.4asbと4asbの2種類から選択することができる。今回、明順応下にこの2種類の背景輝度で黄斑部の感度測定を行ったので報告する。

【方法】対象は屈折異常以外に眼疾患を持たない21歳から25歳の健常者4名4眼である。明順応下にMP-3を用いて背景輝度31.4asbと4asbの2つの条件で、ゴールドマンⅢ視標を0.2秒提示し網膜感度を測定した。測定点は0°: 1点、5°: 6点、10°: 12点とした。

【結果】全測定点での平均±標準偏差は、背景輝度31.4asbで30.3±2.0dB、背景輝度4asbで25.3±1.7dBであり、有意差を認めた(Wilcoxon符号付順位和検定, p<0.001)。平均感度は、背景輝度31.4asbでは、0°:33.0dB、5°:31.2dB、10°:29.6dBで0°の感度が最も高かった。背景輝度4asbでは、0°:25.5dB、5°:26.0dB、10°:24.9dBであった。背景輝度4asbでは、背景輝度31.4asbに比較し、中心窩0°で7.5dB低い値となっており、中心10°以内の網膜感度は平坦化していた。

【結論】MP-3の異なる2つの背景輝度を用いて健常眼の網膜感度を計測した。背景輝度31.4asbは明所視下視野検査、背景輝度4asbでは薄明視下視野検査に類似した結果を示していると考えられる。臨床上、それぞれの検査結果を比較する際には、その違いを十分に考慮する必要がある。

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