日本視能訓練士協会誌
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一般講演
特発性黄斑上膜におけるFAZ形状と視機能の関連について
谷口 良輔楯 日出雄山田 一樹舘 奈保子
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2019 年 48 巻 p. 117-124

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抄録

【目的】OCT Angiography(OCTA)を用いて特発性黄斑上膜(ERM)の中心窩無血管領域(FAZ)形状を測定し、それが視力、変視量、網膜厚に関連があるか検討すること。

【対象と方法】対象は片眼性のERM29例(男性9例、女性20例、平均67.2才)。OCTAで網膜表層のFAZを解析し、網膜厚はOCTで測定した。健眼を対照群とし、ERM眼のFAZ面積、垂直径、水平径の縮小率を求めた。変視量はM-CHARTSを用いて垂直方向の変視量(MV)と水平方向の変視量(MH)を求めた。FAZの各パラメータと視力(logMAR換算)、変視量、網膜厚との相関について調べた。

【結果】平均FAZ面積は、健眼0.40mm2、ERM眼0.22mm2であった(p<0.01)。FAZ面積の縮小率と視力(logMAR換算)、網膜厚は有意な相関を認めた(R=0.591 p<0.01、R=0.860 p<0.01)。FAZ垂直径の縮小率はMVとは有意な相関は認めなかったが、MHとは有意な相関を認めた(R=0.327 p=0.084、R=0.568 p<0.01)。FAZ水平径の縮小率はMHとは有意な相関は認めなかったが、MVとは有意な相関を認めた(R=0.353 p=0.061、R=0.450 p=0.014)。

【結論】ERM眼のFAZ径の縮小は網膜収縮の程度、方向性を反映している可能性がある。

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© 2019 公益社団法人 日本視能訓練士協会
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