【目的】中心窩剥離を伴う裂孔原性網膜剥離(RRD)の網膜感度、変視量を含めた硝子体手術後の視機能を経時的に評価する。
【対象および方法】2018年8月から2019年2月に中心窩剥離を伴うRRDに対して硝子体手術を施行し網膜復位が得られた14例15眼(55.2±11.2歳)を後ろ向きに検討した。術前および術後3ヶ月と6ヶ月の矯正視力、術後3ヶ月と6ヶ月の中心20°内33点の網膜感度、および垂直、水平方向の変視量について解析を行った。
【結果】矯正視力(logMAR)は術前、術後3ヶ月、6ヶ月において、0.86±0.70、0.15±0.19、0.08±0.18(p<0.0001)であった。術後3ヶ月、6ヶ月において、網膜感度は26.17±1.00dB、26.48±1.33dB(p=0.2130)であった。変視量は垂直方向で0.48±0.42°、0.49±0.41°(p=0.9434)、水平方向で0.38±0.31°、0.44±0.47°(p=0.9766)であった。視力は術前と比較して、術後3ヶ月、6ヶ月ともに有意に改善した(p<0.05)。術後3ヶ月と6ヶ月では、視力、網膜感度、変視量に統計学的な有意差は認めなかった。
【結論】網膜復位が得られた中心窩剥離を伴うRRDの術後3ヶ月と6ヶ月を比較すると、視力、網膜感度、変視量に差はなかった。