1986 年 35 巻 2 号 p. 85-90
ブチル=ポリオキシプロピレンエーテルの末端ヒドロキシル基に解離基を導入した誘導体の水との分子間相互作用に関して, その会合挙動を検討した。NMRによる縦緩和時間及びESRスピンプローブの回転相関時間の測定から, それら誘導体は逆ミセルあるいはW/O型ミクロエマルション系でみられるような挙動をとり, 透明で粘弾性のあるゲル状態を経てO/W型に転相することが明らかになった。この結論は, それら誘導体/水系の外観及び流動特性測定によっても支持された。