1989 年 38 巻 6 号 p. 471-477
アズレン類の自動酸化生成物の構造と反応機構の解明に関する研究の一環として, 1-イソプロピルアズレン1A1の非プロトン性極性溶媒 (DMF及びHMPA) 中における自動酸化について詳細に検討したところ, アズレン核外に余分の炭素原子をもった一連の酸化生成物として1-イソプロピルアズレン-3-カルバルデヒド1J及びその酸化生成物1M, 3, 3′-及び2, 3′-メチレンビスアズレン類 (1B, 1C), ビスアズレニルケトン類 (1K1, 1K2), アズレニルベンゾフルベン11, 3, 3′, 3″-メチリジントリス (1-イソプロピルアズレン) 1D, 1Dがさらに酸化されたジアズレニルベンゾフルベン誘導体の以上9種類の化合物が得られた。
各種生成物は電子スペクトル, 質量スペクトル, IR及びNMRスペクトルを測定し, それらの解析結果から構造を決定した。