1991 年 40 巻 12 号 p. 1088-1094
スフィンゴ塩基 (1) の高感度定量法の確立を目的として, 基質として合成したジヒドロスフィンゴシンとC18- (1) を, 芳香 (ラベル) 化剤としてN-スクシンイミジルアリールアセテート (2a) を用いて, 順相HPLC分析の検討を行った。 (1) のアミノ基は (2a) と容易に反応して相当するN-アリールアセチル化合物 (3a) を生成した。 (1) の異性体は (3a) の形にするとUV領域に吸収を持つようになり, しかも, 種々の置換基を持つ (3a) 形で順相HPLCで分離ができることがわかった。また, 順相HPLC分析から求めた (1) の異性体の組成が従来知られている (1) のN-アセチル-O-TMS体のGC分析及び (1) のN-アリールカルボニル体, (3b), の順相HPLCの結果と良好な一致を示すことを認めた。