油化学
Online ISSN : 1884-2003
ISSN-L : 0513-398X
酒石酸ジエチルと脂肪族カルボニル化合物からの 1, 3-ジオキソラン環を有するビスカルボン酸塩型分解性界面活性化合物の合成と物性
小野 大助田中 武益山 新樹中辻 洋司岡原 光男
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 42 巻 1 号 p. 10-16

詳細
抄録

1, 3-ジオキソラン環を有するビスカルボン酸ナトリウム塩型化合物を, 酸触媒存在下で酒石酸エステル [L (+), D (-), または DL 体] と脂肪族アルデヒドまたはケトンと反応させ, 次いでアルカリ分解することにより容易に合成することができた。出発物質である酒石酸エステルの立体配置の違いは, 目的物の界面物性に影響しなかった。このビスカルボン酸塩化合物は, 典型的なアルキルカルボン酸塩に比べて, 水溶性が良好で優れた表面張力低下能を示した。さらに, この化合物は, 酸性水溶液中で 1, 3-ジオキソラン環の加水分解により, 容易に非界面活性成分に分解することを認めた。

著者関連情報
© 公益社団法人 日本油化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top