抄録
29種類のごま油の官能評価データとGCデータの関係について,多変量解析法を用いて調べた。ごま油の官能評価データとGCデータを,各々主成分分析,並びにクラスター分析で解析し,29種類のごま油サンプルを分類した結果,官能評価データでは6つのクラスターに,GCデータでは4つのクラスターに分類できた。両者のクラスターは,2サンプルを除いて良好に一致した。GCデータと,10種のフレーバー特性(強い,軽い,香ばしい,まろやかな,ナッツ様,苦い,渋い,複雑な,劣化した,後に残る)に関する官能評価データとの関係を,重回帰分析を用いて解析したところ,全ての重回帰モデルが,統計的に有意(P<0.01)であった。