日本油化学会誌
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ビス第四級アンモニウム塩型両親媒性化合物
基質識別加水分解酵素モデル
依田 由紀竹澤 恒雄大勝 靖一
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2000 年 49 巻 11-12 号 p. 1413-1421,1448

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抄録

頭部基にメチル基, 疎水基にドデシル基とベンゼン環を含むアルキル基, そしてアルカンジイル基で連結された対称的なビス第四級アンモニウム塩型両親媒性化合物を合成した。アラルキル基はp-ヘプチルベンジル基および8-フェニルオクチル基 (それぞれ対応するアンモニウム塩を “フェニレン型” および “フェニル型” と示す) である。そこで, アミノ酸エステルに対する加水分解活性および基質識別に及ぼす疎水鎖中のベンゼン環の効果を検討した。フェニル型はベンゼン環を持たない対応するアンモニウム塩 (“アルキル型”) に比べ, 特にフェニルアラニンおよびメチオニンエステルに対して高い加水分解速度を示した。一方, フェニレン型の加水分解活性はアルキル型より低く, フェニルアラニンエステルだけを加水分解した。このように, ベンゼン環の位置によって, 加水分解活性および基質識別は著しく異なった。基質の取り込み部位ならびに分子集合体の配向とその形態がベンゼン環の位置の違いによって影響されると考えられる。

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