労働安全衛生研究
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調査報告
ロールボックスパレットの積載重量と運搬時の最大許容積載重量の関係
-5mの押し運搬を毎分2回した想定をもとにした検討-
大西 明宏 , 柴田 圭, 和崎 夏子
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2026 年 19 巻 1 号 p. 53-57

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抄録

ロールボックスパレット(以下,RBP)はカゴ車とも呼ばれる人力運搬機として広く普及している.その一方でRBP使用時の労災も多く発生している.多くのRBPの耐荷重は500kgだが,人がRBPを取扱う上での適切な重量は示されておらず,重いRBP運搬が労働災害の引き金になったことも懸念される.しかしながらRBP積載重量の実態に関する資料は存在しないことから,本報告ではRBP積載重量の実態把握と人力運搬に適したRBP本体重量を含む最大許容積載重量(以下,RBPの最大総重量)を算出し,両者の関係について検討した.複数の施設で合計1,012台を対象に測定した結果,積載重量は200kg未満のものが全体の9割近くであり,300kg以上のものは極端に少なかった.次にThe Liberty Mutual manual materials handlingの数式を応用し,RBP押し定常局面におけるRBPの最大総重量について5mの運搬を毎分2回行った想定における男女の適正値を求めた結果,平均的なモデルでは男性373.0kg,女性261.8kgとなり,今回測定したRBPの9割以上が許容水準内にあると判明した.しかし大半の個人差までを網羅するモデルでは男性209.2kg,女性138.6kgと大幅に低下し,今回測定したRBPの男性では2割弱,女性では5割弱が許容水準を超過すると判定された.このようなことからRBPの積載重量や運搬方法,作業量などを見直さなければならないと確認されたが,この影響は女性において顕著であり,労働災害防止には性差を考慮した適正化が不可欠であると示唆された.

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