労働安全衛生研究
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ポリプロピレン粉体充填時に貯蔵槽内で発生する静電気現象
崔 光石遠藤 雄大鈴木 輝夫
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論文ID: JOSH-2018-0012-SHI

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抄録

本研究では,ポリプロピレン粉体(以下,PP粉体と呼ぶ,粒径:2~3 mm)充填時のサイロ(円柱と円錐を組み合わせた形状)内で発生する静電気帯電・放電を実験的に調査した.PP粉体は約0.68 kg/sのペースでサイロに約800 kgまで連続投入した.サイロ充填時のPP粉体の帯電量は,サイロ内に大型ファラデーケージを 設置して測定した.また,サイロ内で発生する静電気放電の観測には,サイロ天井部の点検窓に設置されたイ メージインテンシファイア付きCCDカメラを用いた.測定の結果, PP粉体の質量比電荷は,約-12 μC/kgであり,充填開始時間によらず一定であった.また,充填開始の約7秒後から,サイロ側壁に沿って,リング状の発光を伴う静電気放電が観察された.その発光の直径は,PP粉体堆積面の直径とほぼ一致しており,充填時間 の経過に伴い変化した.これは,粉体が堆積していく過程でサイロ下部の円錐部分において粉体堆積面の直径 が時々刻々と変化するためであり,サイロ側壁とPP粉体堆積面との間で放電が発生することを示している.本 研究において,粉体充填時のサイロ内で観測された静電気放電の種類は,大まかに分けて,ブラシ放電,線状 バルク表面放電,面状バルク表面放電の種類であった.

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© 2019 独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
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