作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
中等度上肢麻痺を呈した急性期脳卒中患者に対する複合的な上肢集中練習の長期経過
─症例報告─
小渕 浩平竹林 崇松井 克明堀内 博志中村 裕一
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2019 年 38 巻 2 号 p. 222-229

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抄録

中等度の上肢麻痺を呈した脳卒中患者に対し,急性期よりCI療法(量的練習,課題指向型練習,介入で獲得した機能を生活に転移するための戦略)と,電気刺激療法を併用した複合的な上肢集中練習を実施した.さらに,退院後,長期的効果を調査するため1年後の経過を追った.その結果,介入直後および介入から1年後に,麻痺側上肢機能と,実生活における麻痺手の使用の頻度および質の改善を認めた.したがって,我々はCI療法を急性期より実践することで,長期的にも好影響を及ぼす可能性を示唆した.ただし,今回の結果は一症例の経過に過ぎない.今後,多数の症例で同様の疑問を明らかにする必要がある.

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© 2019 一般社団法人日本作業療法士協会
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