脳卒中片麻痺患者を対象に加速度計(ActiGraph Link GT9X)を用いた上肢活動量計測を行い,本邦においてもこの評価が妥当であるか否か,および2点計測法と3点計測法のどちらが,より妥当な手法であるかを検証した.本研究は単一施設の横断研究で,37名を対象とした.3点計測法は,各手の測定値を体幹部の測定値で減じた上で,左右手の活動量比や活動時間比を算出した.その結果,2点計測法と3点計測法のどちらであっても,麻痺側上肢の活動量と上肢機能評価の間に中程度から強い相関関係が示された.3点計測法の優位性は示されなかった.脳卒中患者の上肢活動量評価において,どのような計測方法や分析方法がより適切であるかは,引き続き検討を重ねる必要がある.