都市計画論文集
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スペース・シンタックスを用いた台北市の近代化過程の考察
日治時代(1895-1945)中期における西門町形成過程の形態学的分析を中心として
木川 剛志加嶋 章博古山 正雄
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2007 年 42.3 巻 p. 373-378

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抄録

西門町は、現在でも台北市有数の繁華街であり、その歴史は台北市が近代化する過程で始まった。西門町の生まれる前の台北にはダイトウテイ、バンカと呼ばれる自然発生的集落とそれらを管理する台北府城のいわゆる三市街が分離して成立していた。日治期の近代都市計画はこれらを統合し、その副産物として新しい商業中心地区、西門町が形成された。本稿では当時の都市状況を示す文献の調査とともに、この歴史的な都市変容をスペース・シンタックスを用いて分析した。その結果、三市街が分離して成立した原因が移動効率上の要求ではなかったこと、効率性の視点が都市に導入されて初めて西門町が成り立ったことが見出された。そして、西門町の誕生に象徴的に現れていたことは、近代化によって“儀礼的”に都市が構成されていた時代から“効率性”が都市を構成する時代に移り変わったことであったことが結論として示される。

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© 2007 公益社団法人 日本都市計画学会
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