夜間の経路選択行動は、昼間の交通手段選択に影響を及ぼしていると考えられる。本研究では、光環境に着目し、夜間の歩行者の経路選択構造を明らかにしたものである。第一に、ブレーンストーミングとプレ現地調査により、明るさや見通し、監視性などの防犯等に関する経路選択要因を抽出した。第二に、アンケート調査を用いて、歩行者の夜間経路選択要因を明らかにした。第三に、一対比較法を用いたSPデータにより非集計経路選択モデルを構築した。その結果、夜間の歩行者は経路選択をしていること、夜間の経路選択要因は、女性は男性と比べ、特に明るさ、人通りなどを重視していること、夜間の歩行者の経路選択行動に効いている要因は明るさ、次いで見通しということが明らかになった。