都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
Print ISSN : 0916-0647
ISSN-L : 0916-0647
名古屋市における自転車走行空間の利用意向調査と整備効果の分析
三輪 富生山本 俊行森川 高行
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2011 年 46 巻 3 号 p. 793-798

詳細
抄録

本研究は、名古屋市における自転車利用実態を把握し、より良い自転車走行空間の導入とネットワーク化の計画手法を提案することを目的としている。初めに、自転車利用者の経路選択行動に関するアンケート調査を実施し、道路環境が経路選択行動に与える影響を分析する。また、仮想の自転車走行空間に対する利用意向についても調査し、今後、自転車走行空間が整備された場合に起こりうる行動変化を表現可能な行動モデルを構築する。さらに、これを組み込んだ統合均衡モデルを構築し、自転車走行空間ネットワークの整備と交通行動変化の関係について分析を行う。これらの結果、自転車走行空間が整備されても、交通手段選択の変化を大きくないこと、自転車利用経路の変更は大きく、結果として歩道上の安全性確保が今後の課題となりうることを示した。

著者関連情報
© 2011 公益社団法人 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top