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都市計画論文集
Vol. 47 (2012) No. 3 p. 961-966

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http://doi.org/10.11361/journalcpij.47.961


この研究は、下北沢駅前周辺地区・地区計画がどのように地域の建築、街並みに影響を与えたかを調査したものである。下北沢というヒューマンスケールで歩くことが楽しいと名を馳せている地域において、大きな道路計画に伴い、緩和規定で高さ60mの建物が建設可能にした街並み誘導型地区計画が決定された。この地区計画は2006年の決定当時、多くの地元市民、専門家より反対意見が行政に提出された。この策定前後11年にわたっての建築申請の内容を調査することにより、決定直後の2007年、08年には高さ20m以上の建築が急増したことがわかったものの、地区計画により建設可能になった高さで建てられた建築は現在のところ一件と明らかになった。今後、道路工事の進捗により、新たな申請があると予想されるが、現在、該当地域では10m以下の低層建築がむしろ建てられている。調査結果より、小規模住宅を併合したかたちでの大規模住居が商業地に増加したことも判明した。路地の多い街において、街並み誘導型地区計画がどのように街並みを変化させるか、ことに反対の大きかった地域での調査は、今後の地区計画を考えるうえで重要な参考事例である。

Copyright © 2012 公益社団法人 日本都市計画学会

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