都市計画論文集
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格子状道路モデルを用いた国土係数理論の導出と日米英の地域別道路総延長の比較
三浦 英俊
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 48 巻 2 号 p. 153-158

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抄録

本研究は,格子状幹線道路網を持つ正方形都市モデルを用いて国土係数理論を解釈し,この理論が地域内移動に関する単純な仮定の下で住民の費用便益分析から導出できることを示す.国土係数理論とは,地域にあるべき道路総延長が,地域の人口と面積の積の平方根に比例する,というものである.次に,日本,イギリス,アメリカに国土係数理論の適用を試みる.日本の地域別道路総延長を他国と比較することによって,我が国の道路の整備水準について考察する.比較の結果,日本の幹線道路は,規格の高い主要幹線道路については英米と比べて総延長が短いことが分かった.一方で,主要幹線道路より低い規格の道路の総延長は,イギリスより多くアメリカと同じ程度に整備されていると言える.

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© 2013 公益社団法人 日本都市計画学会
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