犯罪不安を減らしていく事は、都市計画や建築計画においても重要な事である。本研究は、埼玉県草加市の住民700人を対象としたアンケート調査により、住民の感じる犯罪不安と住環境との関係を明らかにすることを目的としている。アンケート調査では、犯罪不安の程度、犯罪不安を感じる場所、防犯活動の関心、健康状態、幸福度、個人の性格などについて聞いた。共分散構造分析の結果、本研究を通して、地区特性の違いによる犯罪不安の程度の差および地区特性の違いによる住民の性格や価値観などが犯罪不安に与える影響の差を明らかにすることが出来た。本研究で得られた知見は、今後の犯罪不安軽減に向けた防犯まちづくりに寄与するものと考える。