都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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居住のメリット・デメリットの提示に着目した居住集約化誘導方策に関する基礎的研究
SP調査に基づく個人の居住地選好の分析
山崎 敦広高見 淳史力石 真大森 宣暁原田 昇
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ジャーナル オープンアクセス

2015 年 50 巻 1 号 p. 20-27

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抄録

本研究では、集約型都市構造の実現に向け居住地の集約化を図る観点から、集約対象地域への居住のメリットや撤退対象地域への居住のデメリットを、施策を通じて付与・提示することが、個人の居住地選好に与える影響について分析を行った。地方政令市に居住し転居意向を持つ個人に対しSP調査を実施し、仮想的な都市上で4つの施策((1)都市機能集積地域の明示、(2)まちなか住宅助成金付与、(3)郊外施設撤退の明示、(4)郊外公共交通減便方針の明示)を提示し、選好の変化を観察した。MXLモデル分析より、今回の調査分析の条件下では、助成金付与や郊外施設撤退・郊外公共交通減便方針の明示が共に居住を集約化させる方向に選択を変容させることが示された。また感度分析より、上記施策は最大1割程度選択を変容させ、デメリット提示施策の方がメリット提示施策に比べて大きな効果があると示された。以上から、居住集約化に向け、撤退対象地域側のリスクやネガティブ情報の提示についても着目検討する必要が示唆された。

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© 2015 公益社団法人 日本都市計画学会
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