都市計画論文集
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災害後のコミュニティ移転に関する制度と移転のパターンに関する研究:インドネシアメラピ火山災害後の事例に着目して
井内 加奈子松丸 亮マリ リズ
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ジャーナル オープンアクセス

2015 年 50 巻 3 号 p. 431-437

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抄録

土地利用規制と移転による住宅再建の組み合わせは,災害被害軽減策の一つとして途上国開発の文脈においても着目されるようになってきているが,このような土地利用規制による災害リスクのコントロール,特に災害後の移転に着目した研究はあまり行われておらず,様々なリスクを低減させる適切な計画論は構築されていない.その第一歩として,本稿は,ジョクジャカルタ近郊で発生したメラピ火山災害後のコミュニティ主導型の移転再定住を災害リスクの軽減という目的で支援するプログラムである「REKOMPAKプログラム」について分析を行い,このプログラムの利点や課題について報告するものである. 分析の結果,REKOMPAKは,様々な再定住に柔軟に適用され,プログラムの適用を受けた住民は移転を納得していることが明らかになった.さらに,効率的で効果的なREKOMPAKの運営には,コミュニティの参加とプログラムを積極的に進めていく自発的な意志,プログラムと現地事情に詳しいファシリテーター,プログラムの運営のための財源,が必要であることに加え,プログラムの適用対象コミュニティの特性や災害が発生したタイミングも影響することが明らかになった.

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© 2015 公益社団法人 日本都市計画学会
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