2015 年 50 巻 3 号 p. 616-621
近年,地方財政状況悪化による公共施設の管理が問題となっている.そこで本論文は,施設の築年数に合わせた施設保全費と施設の用途の転用に着目し,2種類の施設を対象としたp-メディアンモデルを土台として,ある期間内の公共施設配置再編を限られた予算の中で,保全・新築・転用に必要なコスト制約を満たしながら,移動費用の最小化を目的とした動的施設配置問題を定式化するとともに,モデルを構築して,転用が有利となる都市構造条件や総移動距離を定量化することを目的とする.小学生と高齢者を例とした仮想空間において,人口分布別にシナリオ3種類に対して適用した結果,集約型都市構造は施設が中心部に立地するため移動コストが小さくなること,さらに集約型都市構造の場合,転用による移動コスト削減効果が大きく転用が起きやすいことが明らかになった.