都市計画論文集
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高齢者の健康維持に対する農の活動の影響
個人活動と集団活動の違いに着目して
浜田 麻里奈飯田 晶子横張 真
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キーワード: 農の活動, 高齢者, 健康維持
ジャーナル オープンアクセス

2016 年 51 巻 3 号 p. 1024-1029

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抄録

本研究では、個人活動と集団活動という農の活動の形態に違いに着目し、高齢者の身体的・精神的・社会的健康の維持に影響を与える農の活動の具体的内容を明らかにすることを目的とする。その結果、以下の結論を得た。(1)農の活動を含め社会活動を数多く行う活動的な高齢者は、一般的な高齢者と比較して健康状態を維持している者の割合が高い。(2)農の活動は、その他の社会活動と比較して、高齢者の身体的・精神的・社会的健康の改善または維持に対して、より大きな効果がある。(3)個人活動型では、主に『運動の習慣化』、『育てて食べる喜び』、『農作業を目的とした外出』といった野菜の栽培を通じた農の活動が、それぞれ身体的・精神的・社会的健康の維持に影響を与えている。一方、集団活動型では、それらに加えて、『栽培技術向上の喜び』や、『仲間と交流する喜び』、『仲間との交流を目的とする外出』といった仲間との交流を通じた農の活動が、それぞれ精神的・社会的健康の維持に影響を与えている。今後、農の活動を通じて高齢者の健康維持を図っていく上では、個人活動のみの促進を行うだけではなく、集団活動を付加することで、より大きな効果が期待できると考えられる。

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© 2016 公益社団法人 日本都市計画学会
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