2016 年 51 巻 3 号 p. 269-276
日本全国に広がっているエリアマネジメントの組織特性・活動内容・財源調達等が様々で多様化していることに着目し、本研究は、エリアマネジメントを実施している493団体を対象に4つの観点(組織・活動・財源・効果)からみた類型化を行い、我が国のエリアマネジメントの特徴や傾向を明らかにすることを目的としている。「都市再生整備計画」の区域内のエリアマネジメント活動について「国土交通省都市局まちづくり推進課」等により実施されたアンケート調査を用いエリアマネジメント活動を4つの観点により評価する指標を構築し、各指標データを整理した上で主成分分析を行い、4つの特性軸(I:事業指向(公共施設等)、II:賑わい活動指向、III:民間施設利活用指向、IV:民間ネットワーク活動指向)を明らかにした。また、各特性軸の主成分得点を用いクラスター分析を行い、493団体を8グループに類型化した。さらに、類型別の特徴や傾向を整理するとともに、評価指標を含む団体や活動の特性の割合を用いて各類型の比較分析を行った。