都市計画論文集
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道路幅員の統計分布
理論モデルによる推定とその精度
薄井 宏行
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 51 巻 3 号 p. 487-492

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抄録

本稿では,道路幅員の統計分布を理論的に導出することを試みた.道路幅員の統計分布を線分幅の統計分布モデルとして理論的かつ実用性を考慮して導出した結果,1)道路幅員の統計分布は平均道路幅員,最大道路幅員,最小道路幅員そして道路幅員の構成割合を反映する指標を母数として記述できること,2)街路網整備が十分に進んでいない地域では,道路幅員の統計分布を一定の精度で推定できることがわかった.とくに,道路幅員の構成割合を反映する指標は,地域における災害安全性の評価やその地域間比較を行う際に有効であると考えられる反面,従来の道路網水準の評価指標(道路率,道路延長密度,平均道路幅員)には反映されていない重要な性質をもつ指標である.

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© 2016 公益社団法人 日本都市計画学会
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