都市計画論文集
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都市における景域管理作業量推計手法の提案
名古屋市内の緑地を対象としたケーススタディ
川口 暢子高取 千佳村山 顕人清水 裕之
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2016 年 51 巻 3 号 p. 581-588

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抄録

本研究の目的は、都市における景域管理作業量の概念の提案とその推計である。少子高齢化・人口減少により縮退する社会では、緑地の維持管理負担は今後の大きな課題である。中でも都市緑地の維持管理は多様な主体の階層構造によって成り立ち、関係者の範囲を超えた総合的な議論が必要である。そこで本研究は、緑地を管理するための労働量として「景域管理作業量」を提案し、市域・地区スケールにおける緑地管理労働量を推計することを目的とした。まず、緑地管理者に対するヒアリング調査を行い、TLDjl(緑地を管理するための単位面積当りの年間作業時間 (hr/a))を算出した。次に、算出されたTLDjlに、市域全域・町丁目に含まれる緑地面積に乗じて景域管理作業量を推計した。その結果、民有地では戸建住宅と農地の景域管理作業量が高い値を示した。公有地では公園・道路の景域管理作業量が高い値を示した。最後に、人口一人当たりの景域管理作業量と65歳以上人口の町丁目スケールの空間分布図を示した。その結果、高齢化が進行し、かつ人口一人当たりの景域管理作業量が高い値を示す町丁目が市域周辺域に分布していた。

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© 2016 公益社団法人 日本都市計画学会
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