都市計画論文集
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地方小都市の集約化からみた居住移動と住宅形態の実態に関する研究
福井県越前町を事例として
北川 博喜野嶋 慎二石原 周太郎
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2016 年 51 巻 3 号 p. 777-783

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抄録

本研究では、過疎化が進む地方小都市に着目し、居住移動の実態を詳細に分析する、そして、今後の望ましい住み替えの場所と住宅形態のあり方に対する知見を得ることを目的とする。 (1)住民基本台帳より、5年間の転居812件、再転入678件、新規転入768件、転出2121件を抽出し、合計4379件の居住移動がみられた。 (2)越前町外の近郊部の田園開発地への転出が5年間で150件みられた。 (3)地域コミュニティを大事にした近距離の移動が200件みられた。海浜部では高齢期の世帯の近距離移動が多く、これ以外のエリアでは家族形成期の世帯の近距離移動が多くみられた。 (4)都市近郊部の用途地域では、工業系用途地域にある民営住宅への若い単身者の新規転入による、局所的な人口増加がみられた。

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© 2016 公益社団法人 日本都市計画学会
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