都市計画論文集
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地方都市の中心市街地活性化が地域活性化に果たす役割に関する研究
イノベーティブ・タウン仮説の提示とその妥当性の検討
城所 哲夫近藤 早映
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2016 年 51 巻 3 号 p. 791-797

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抄録

本研究では、日本の地方都市の地域活性化の進め方と中心市街地の役割に関する考え方として、ライフスタイル産業仮説とクリエイティブ・タウン仮説から構成されるイノベーティブ・タウン仮説を提示した。イノベーティブ・タウン仮説の肝は、ライフスタイルを生かした地域の活性化と、そのベースとなるアイデアを喚起し、人と人をつなぐ場としての中心市街地の役割である。中心市街地活性化の好事例としてとり挙げられることの多い地方都市についてイノベーティブ・タウン仮説の適合性を検討したところ、中心市街地活性化事業の展開の仕方(行政主導型、協働型、民間主体型)の違いにより、そのアプローチの違いはみられるものの、全体として、イノベーティブ・タウン仮説に適合したかたちで中心市街地活性化事業が展開していることが確認できた。とくに「民間主体型」において、より直接的にライフスタイル産業の生成に結びつく活動が展開していることが指摘できる。一方、「行政主導型」「協働型」においては、ライフスタイルの彫琢、市民のネットワークの形成、魅力的なパブリックスペースの創出等の中長期的な目標が重視される傾向がある。

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© 2016 公益社団法人 日本都市計画学会
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