土地利用用途間の混合による外部効果のコントロールと望ましい土地利用パターンの解明は都市計画において重要な課題である.本研究は,土地利用混合度を空間関係の観点から細分した隣接度,集積度,近接度の3つの指標を導入し,土地利用混合の地価への影響の定量化と地域の価値を高める土地利用パターンの解明を目的とする.東京都区部を対象に,A)ベースモデル(混合度考慮せず),B)エントロピーモデル,C)空間混合度モデルの3モデルによる空間的自己相関を考慮した地価の推定の結果,B)では単一の指標で混合度を表現しているため,混合度の地価への影響の解釈が曖昧である一方,C)によれば各用途の隣接度,集積度,近接度の地価への影響が明らかとなる.住宅地地価を対象とした分析から,同じ用途との混合であっても隣接,集積,近接による影響が異なることを示した.東京都区部における分析結果から,地価の観点から望ましい土地利用パターンを分布の特徴が明らかになった.