本論文は,都市内人口分布構造を都市空間構造と考え,均等性と集積性の2つの観点から捉える方法を用いて,国勢調査および国土交通省の将来推計人口に基づいて,ジニ係数とモラン係数を用いて全国の自治体の人口分布構造の長期的な変化動向を把握するとともに,変化パターンを類型化し,各類型のパターンの特徴を都市規模にも着目した上で明らかにすることを目的として分析を行った.その結果,(1)均等性を示すジニ係数をみると,郊外部,地方部や山間部では不均等化が進む一方,都市部ではどちらかというと一様な市街化が進む傾向があること,(2)集積性を示すモラン係数を見ると,大都市部や山間部を持つ自治体では分散を示す一方,地方都市などでは自治体内の一部に集積を示すこと,(3)均等性と集積性の変化パターンは13の類型に区分でき,都市規模とも関連しており,概ね大都市ほど均等,地方ほど不均等を示すが,都市部と農村部を両方含む地域では集積しているが不均等を示す都市も見られることなどを明らかにした.