都市計画論文集
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ウッドパネルの直接接触利用法による河川敷公共空間の利活用促進に関する研究
福岡県筑豊地区遠賀川流域河川敷における社会実験
小池 博
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ジャーナル オープンアクセス

2019 年 54 巻 3 号 p. 352-358

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抄録

本研究では、既往の研究で見られるようなウッドテラス型の利用法に加え、ウッドパネルの木質的特性を生かし、ウッドパネルに直接接触できるような利用法(以下、ウッドタッチ型利用法とする)を提示することで、より河川敷公共空間の積極的な利用を促進するとの仮説を立てた。その仮説を実証することを目的とし、福岡県筑豊地区遠賀川流域河川敷においてウッドパネルを活用した社会実験を行ない利用者にアンケート調査を行った。その結果、①木なりのウッドパネルは、遠賀川河川敷公共空間のイメージを向上させる効果があり、②ウッドテラス型の利用法よりも、ウッドタッチ型の利用法の方が概ね評価が高く、③ウッドタッチ型の利用法でもウッドパネル自体への評価は1次の目的行為の満足度に左右される可能性があり、④ウッドパネル自体はイベント時でも平常時でも河川敷公共空間の利用を促進させる可能性があることがわかった。

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