都市計画論文集
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首都圏郊外分譲マンションへの流入世帯における住環境選好構造の変化
鈴木 雅智
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2020 年 55 巻 1 号 p. 58-66

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抄録

本稿では、20年近くにわたる、首都圏新築マンション購入者へのアンケート調査データを用い、①様々な地域を比較検討している広域からの転入者が、郊外において、近年一層重視し決め手とするようになっている住環境要素や、②それら住環境要素の首都圏内での空間分布、住環境価値の安定性を分析した。まず、近年首都圏全体で、生活環境・教育環境・周辺環境・最寄り駅からの時間が重視される傾向が明らかとなった。とりわけ、商業・公共・医療施設等の生活環境は、郊外部(都心から20km圏外)への広域からの転入者が重視する傾向、重視項目から決め手に至る傾向が強まっており、一貫して妥協されにくい構造を有する。また、各距離帯の中でも駅毎に各住環境項目の比較優位の程度は異なっており、教育環境・周辺環境としての魅力は一度ブランドを確立したら長く持続するが、相対的に、生活環境や最寄り駅からの時間としての魅力は次第に評価が低減しうる傾向が明らかとなった。

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