都市計画論文集
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旧都市計画法、市街地建築物法での用途地域制の再考
1918年9月の都市計画法案要項を端緒とした検討経緯の通観
岡辺 重雄
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2020 年 55 巻 1 号 p. 67-78

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抄録

今日、都市計画法は用途地域を規定し(第8条)、地域指定を行い(第9条)、建築物の規制を建築基準法に委ね(第10条)ており、建築基準法は各用途地域の用途制限等を規定し(第48条)、建築確認制度によって建築物の制限を実施している。ところが、1919年の市街地建築物法(以降、市街地物法)は地域制の全般を担っており、旧都市計画法(以降、旧都計法)は市街地物法が地域を決める際に確認する役割しかなかった。しかしながら、今回発見された法案初期段階の都市計画法案要項には旧都計法が地域を定め、市街地物法が建築物の制限を行うとされていた。本研究は、用途地域制についての揺らぎについて、両法案の検討過程を紐解くものである。両法案の検討を主導した池田宏は旧都計法第10条の規定を地域制の構築のために設けたと説くが、後世の定説は彼の考えとは異なるものであった。

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