都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
Print ISSN : 0916-0647
ISSN-L : 0916-0647
地方小都市における洪水・土砂災害リスクと宅地開発・居住地選択・転出入人口の関係の変化分析
高知県南国市・香美市・いの町を対象として
坂本 淳佐伯 進志
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 56 巻 3 号 p. 929-935

詳細
抄録

災害リスクや公共交通の利便性を考慮した集約型都市構造が求められている.本研究は,災害リスクと市街地の宅地開発の動向,人々の居住地選択,および流出入人口の関係解明を目的とするものである.地方中核都市に近接し,洪水・土砂災害リスクの異なる利便性の高い3つの小都市(高知県南国市,香美市,いの町)を研究対象地域とし,近年の開発許可,居住地選択理由,および転入超過数の変化に着目した実証分析を行った.その結果,近年は同程度の利便性を有する地域において,相対的に災害リスクの低い都市で宅地開発と転入者が増加していること,そして住民はより防災面を重視して居住地を選択する傾向に変化していることが明らかとなった.

著者関連情報
© (c) 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top