2022 年 57 巻 3 号 p. 879-886
本研究は制度開始以降20年弱が経過した都市再生特別地区の公共貢献の変化について分析し、公共貢献の運用・管理について実態を明らかにしたものである。初めに、東京都及び他自治体の地区における公共貢献の変化を調査し、その変化を明らかにした。さらに、近年増加しているインキュベーション施設について、計画と実態の差異を支援対象や取組内容について施設運営者へのヒアリングより明らかにした。その結果、差異が生まれていることが明らかになった。また、東京都へのヒアリングより公共貢献の管理の実態について調査し、制度上の課題を明らかにした。以上の調査結果をまとめ、都市再生特別地区制度の公共貢献の管理における改善策を提示した。