本研究は、Park(ing)Day 2021神田 の社会実験を対象に歩車共存に向けた車道占用による道路空間活用の成果と課題について知見を得ることが目的である。<br />本研究は、車道及び路上駐車場を活用したPark(ing)Dayの実践及び参与観察を通じて、企画や協議等を踏まえた実践プロセスを明らかにする点、さらに、一般車規制をした歩行者天国はイベント化してしまい、日常的な道路空間活用には繋がりにくいという問題意識の元、一般車規制をせずに車道及び路上駐車場を活用し歩車共存道路を目指した実践の検証である点の2点に新規性を挙げることができる。 一般車規制をせずに車道及び路上駐車場を活用し歩車共存道路を目指した実践の検証として、滞留空間を設置したことで、様々な利用者の行為誘発することができた。 安全性の確保の問題から警察・行政協議を通じて、空間的な制約の大きいドラムクッションの設置することでの実施となったことからも、安全性の確保と滞留空間の居心地の良さのバランスが課題であることが明らかになった。