2024 年 59 巻 3 号 p. 1139-1146
本研究では、個別の移動が把握可能な携帯電話の位置情報ポイントデータを用いて、地方都市中心市街地での回遊について分析を行った。分析は愛知県豊田市を対象に行った。ここでは、中心市街地での大型商業施設の開業前後での訪問者の移動距離や、訪問者の活動範囲の大きさについて分析を行った。その結果、大型商業施設の開業後の移動距離では、平日・休日でともに、施設訪問者の方が非訪問者よりも長いことが示された。また、行動空間面積では、休日は移動距離と同様に施設訪問者の方が非訪問者よりも大きいことが示された。一方で平日は施設訪問者と非訪問者で差がみられない結果であった。平日は、回遊の開始点から当該大型商業施設までの移動距離のみが延伸し、その他の場所への回遊は得られないことがわかった。