2025 年 60 巻 3 号 p. 713-719
近年,日本においては少子化が重大な課題となっている.合計特殊出生率が人口置換水準を大きく下回る中で,新たに希望出生率という目標値が設定された.
しかし,この数値は全国一律の目標設定であり,国内の市区町村もそれに倣ってしまい,自ら過大な目標設定を実施している可能性がある.
そこで本研究では,実際に市区町村別に希望出生率を算出し,その数値の大小に影響する自治体属性を明らかにした.
結果的に,大半の自治体では目標値を下回っており,過大な目標設定であることが明らかになった.
また,児童福祉費や同一自治体内での勤務が多い場合,希望出生率が高まりやすいことが明らかになった.