1996 年 16 巻 p. 201-214
本報告は、鹿児島市内を貫流する甲突川に、約150年前岩永三五郎らによって架設された玉江橋、新上橋、西田橋、高麗橋および武之橋などの大型連続アーチ石橋に対して行われた調査結果を取りまとめ、これら甲突五石橋の特徴を述べるものである。
玉江橋と高麗橋は、流失した新上橋、武之橋とともに、すでに解体調査が実施されたが、西田橋は鹿児島県の有形文化財 (建造物) に指定されているので、測量調査や地中探査など非解体調査のみが実施された。これまでに解体調査の終了した四橋の調査結果や西田橋の事前調査の結果は、報告書として公表されている。それらを取りまとめ考察を加えたものは、本研究発表会で別に詳しく報告される。