土木史研究
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旧国鉄予定線・釧美線の路線計画と課題
横平 弘
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1996 年 16 巻 p. 557-564

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抄録

改正鉄道敷設法によって1922年に予定線となった釧美線「釧路-北見相生」は、当線と平行路線をなす釧網線「釧路-網走」が1931年に全通開業したことに伴って、未着工路線となったために、網走を経由する「釧路-北見」の最短路線の平面形態は、著しい迂回路となって現在に至っており、両都市間の交流に大きな支障となっているほか、著名な観光地・阿寒への鉄道アクセス路線が、相生線の廃止により欠如の状態にある。また釧美線の代替路線として策定された阿寒線「北見相生-阿寒湖畔-足寄町螺湾」も幻の路線と化したことから、とくに阿寒国立公園の観光交通におけるネットワークの整備の遅れと、冬の観光開発が課題となっている。

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