土木史研究
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直木倫太郎における東京築港計画
寺中 啓一郎大野 克也
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1997 年 17 巻 p. 305-312

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抄録

東京築港計画については、1880 (明治13) 年の東京府知事松田道之の府会への提案にはじまり、政府のお雇工師ムルデル (川港案、深港案)、デレーケ (漏斗状港案) および佛国海工監督官ルノーの意見を参考とした古市案などが提出されている。しかし、いずれも実現にはいたらなかった。ここで記述する東京市技師直木倫太郎博士が1904 (明治37) 年に尾崎市長に提出した、東京築港を前提とした隅田川口改良意見書は、東京港が現実に向けて稼働する端緒をなすものであった。直木技師と計画、その背景について論述する。

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