土木史研究
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諏訪湖湖面の減少と浸水被害について
久保田 稔茂吉 雅典中村 義秋
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2002 年 22 巻 p. 61-68

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抄録

諏訪湖は江戸時代での干拓と共に湖面面積が減少し、さらに諏訪湖南側の低湿地の度重なる浸水被害に苦しんできた。諏訪湖沿岸部での浸水被害を軽減するために、江戸・明治時代に、湖尻 (釜口) の開削を行いさらに浸水被害住民と製糸工場側との話し合いによって、浸水被害も徐々に少なくなって来た。
ところが昭和の時代に入り、西天竜一貫水路建設に端を発し、湖尻を境に、上・下流域住民さらに天竜川を挟んだ竜西と竜東側の下流住民の間にも争いが発生した。この争いを鎮めた大きな一歩が釜口水門建設である。
本論では、浸水被害状況を1983 (昭和58) 年の「58災害」より概観した後に、諏訪湖湖面面積の減少と大正年代での浸水被害の減少を図より概観する。

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